【企業法】勉強法

公認会計士試験

企業法については、比較的得意な受験生が多いので、短答では90点取って、、という皮算用をしている受験生も多くいると思います。

実際高得点を取れる人も多いのであまり需要はないと思いますが、企業法の勉強法についても書いていきたいと思います。ちなみに、私はずっと苦手科目でした。

短答式試験対策

まず、講義をしっかりと聞いて、テキストにメモ書きをし、ひたすら短答試験用問題集を解きまくるという結論になってしまうのですが、短答試験では非常に細かい論点が問われる印象があり、それを問うてどうするの?という突っ込みを過去問や答練にぶつけていたので、点が伸びなかったように思います。

理論科目は、テキストの読み込みを通じて、理解を深め、忘れない知識にしていく作業を避けては通れないと思います。大原のテキストは上下巻に分かれてはいるものの、それほどボリュームはないです。しかし、これを通読していくと結構時間がかかってしまいます。繰り返し読むことで、徐々に理解を深めていくことができるので、よくわからない論点は、よくわからないなりに適宜軽く流して読んでいく(読む回数を増やす)ことが大事だと思います。

感覚的に、短答試験対策ではそれぞれの論点の大まかな理解はあっても、細かいことまで問われます。知っているか知らないかだけのような問題もあるので、少なくとも受け答練で出題された論点とその周辺の内容はテキストに戻って理解するように心がけてください。

①テキストを繰り返し読むことで、企業法の全体像や勉強の幹の部分をしっかり理解するように意識します。

②短答用の問題集(一問一答)や答練を繰り返し説く。

上記の①と②を繰り返すことが大事です。イメージは、①⇒①⇒②⇒②⇒①⇒②⇒②⇒②みたいな感じです。問題集や答練をやった後にテキストを読むと新たな気づきがあると思うので、テキストに戻ることも大切です。

論文式試験対策

おそらく企業法が最も短答と論文で勉強法が変わる科目だと思います。短答対策(暗記中心)と論文対策(理解中心)は意識的に勉強法を変える必要があります。

論文特有の勉強法

やることは、論文用の問題集と答練をひたすら暗記することになります。暗記と聞くと嫌な感じがする方も多いと思いますが、論点ごとの「問われている論点」⇒「条文の趣旨」⇒「条文のあてはめ」という流れは非常に論理的な文章構成になるので、短答試験対策よりもはるかに記憶しやすいです。最低限の暗記は必要ですし、暗記量は非常に少ないです。

論証の流れさえ暗記してしまえば、引用条文や、条文の主旨を適切に書けるかどうか、問題に適切にあてはめができるかどうかを、答練や復習で試していくという感じです。

5月⇒8月での合格を目指すような場合も、最後の2か月くらいで一気に合格レベルまでもっていくようなことも不可能ではありません(おすすめはしませんが)。

注意点

一点気を付けるべきなのは、問われていることに早合点し、論点ずれの解答を書いてしまうことです。本試験は時間との勝負です。しかも企業法は多くの文章を書くので、最初に構成を考えてから一気に書き進めていきます。かなり書いた後に、違うこと書いてるかも!?と気づくことは結構あります。最悪なのは試験が終わった後に気づくことですね。

また、本試験では解答用紙を間違えること(問題1の解答を、問題2の解答用紙に書くような場合)があります。実際に、私も本試験でやってしまいました。試験開始から30分後に気づいて、慌てて修正テープで消しまくって、書き直しました。何とか最低限の記述はできましたが、書き間違いがなければもっと精度の高い解答を書けたはずなので、後悔してもしきれないという事態になりえます。自分は大丈夫と高を括ることなく、あらゆる想定をしておく必要があります。冷房で寒いとか、隣や後ろの人が高速大音量電卓叩きマン(ガール)の時どうするかなどなど。当日のコンディションは、本当に合否に左右すると考えておいてください。

その他(ポケット六法は必要?)

企業法の勉強用にポケット六法を購入しました。論文の勉強用に条文を読み込む必要があったからです。

しかし、結論的に試験合格の観点からはポケット六法を購入する必要はないです。法律の勉強が好きで今後もっと勉強したい方は別ですが、本試験日までの時間は限られている中で少しでも効率的に勉強するという意味では不要で、ポケット六法の代わりに本試験で使用される企業法の「参考法令基準集」を購入するべきです。

論文試験は、法令基準集が配布され、試験中に閲覧することが可能です。そのため、早めに法令基準集の使い方に慣れておくために購入する必要があります。どうせ法令基準集を使用することが決まっているので、ポケット六法を参照することはなくなってきます。

勉強するという意味では、法令基準集よりポケット六法の方が見やすいですが、本試験では見やすい資料(ポケット六法)は見ることができません。試験合格を目指す、合格までの金銭的負担を少しでも少なくしたい方はぜひ参考にしてください。

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