【監査論】勉強法

公認会計士試験

当たり前ですが受験生は実務を知らないので、概念的な理解にとどまる部分どうしても多くなりますが、監査論は、監査法人に勤務する人は実務で使うという意味に非常に大事な科目なので、そういう意味では根気強く勉強していく必要があると思います。

短答式試験対策

他の科目と比べて、暗記する部分は少なくて済みますが、監基報(監査基準委員会報告書)の文言は正確に覚える必要があります。講義を聞いて、テキストを読んで理解する。短答対策用の問題集を解いて、わからない箇所はテキストに戻るということを繰り返すしかないですね。

答練は全て必ず受けて、復習し、本試験までに完璧に理解・暗記してください。本試験で同じ論点が出題された場合に、ほかの受験生と差がついてしまうことになるからです。

論文試験を見据えて、自分の言葉で説明できるかどうかを試してみるというのもよいと思います。後述する論文試験対策を参考にしてください。

論文式試験対策

ステップ1

記述試験なので、まず自分の言葉で説明(記述)できることが第1段階です。論文試験で問われる典型論点(論文用問題集を参考にしてください)からやっていくのがいいと思います。

例えば、「情報監査と実態監査の違いは?」、「監査上の重要性とは?」、「守秘義務とは?」、「監査の限界とは?」、「公正不偏の態度とは?」、「四半期レビューと監査の違い?」などについて、まず自分の言葉で説明できるかどうかが大切です。これができないと次の段階に行けないと思ってください。短答試験の勉強中に、なんとなくでもこの意識があると論文試験対策にスムーズに入っていけると思います。

ステップ2

次のステップとして、監基報の文言を使って説明(記述)できるようにすることです。監査は覚える要素が少ないだけに、なんとなく説明できてしまう部分もあるのですが、それでは高得点は取れないです。どれだけ監基報の言葉をつかえるかどうかが、その受験生の理解の深さを表しているといっても過言ではないです。同じような解答をかいても、監基報の文言を使用しているかどうかで、解答の質が大きく変わってきます。これは、答練を受け続け、テキストや問題集を通して、書き方や解答の流れを意識して理解(結果的に暗記)していくしかないです。

質問しましょう

答練では、模範解答が唯一の答えではない場合があったり、自分の解答と模範解答の違いがなぜ生じたのかという部分が自分ではなかなかわからないと思うので、可能な限り予備校の講師の方に質問するべきです。私の感覚では、理解が深まるほど質問したいことが出てきます。質問が増えれば増えるほど合格が近づいていると思ってください。どういう発想でそう書いたのか、自分の意図が自分の記述に反映されているか(試験委員に伝わるか)、模範解答の何を意図しているか、問いに対する回答になっているか、解答用紙の長さによって記述を変えられるか、そういうことが客観的にわかるのが講師への質問だと思います。受講生同士の相談では、よくわかっていない人同士が言い合うだけなのであまり意味がないと思います。特に自分ではしっかり書いているつもりでも得点が伸びない人は、ぜひやってみてください。

ちなみに、私は論文答練を受けるたびに監査論の講師の方に質問していました。そこで話をすることで作問者の意図と、自分の解答のずれを修正できますし、なにより記憶に定着しやすいです。そもそも理解が足りていなかったのか、書き方の問題なのか、作問者の意図を読み間違えていたのかがわかります。

また、解答をみると、すでに知っていることが書かれているので、「そうだったのか、ふーん」と終わらせてしまいがちですが、それではだめです。知っているはずのことがなぜ書けなかったのか、これを徹底的に突き詰めて対策をする必要があります。なんとなく復習していては合格できません。

注意点

監査は暗記が少ない分、理解の深さや正確性が問われます(特に論文)。解答の丸暗記では対応できません。暗記科目と思って対策すると点数が伸びないことになります。この点は留意してください。

コメント